PSIクラフト
IN-PSIDが開発した余剰次元有人探索活動艇。
IN-PSID日本本部の一号船<アマテラス>を皮切りに、対PSID、対PSIシンドロームの切り札として、世界各地のIN-PSIDで開発が進められ、ロールアウト間近となっている。
物語序盤において、PSID、PSIシンドロームへの有用性、逆に危険性の検証、法的、倫理的観点からの運用基準整備が途上であり、また高度先進技術の流出防止のため、PSIクラフト、及び余剰次元潜航技術は、最機密テクノロジーとなっている。IN-PSIDの上位機関である国連PSI利用安全保障会議による暫定ガイドラインに基づき、試験運用を兼ねた探索行動、及び緊急事態、人命救助の範囲で、限定運用の開始が認められていた。
アマテラス Amateras
<諸元>
・全長:42m
・識別コード:PCG01-AJ
・タイプ:汎用探索型
・所属:IN-PSID本部(日本)
・定員:5名
・最大活動時間:約6時間 ※活動内容に左右される)
・主機関:参式PSIパルス融合反応炉:2基
・基幹システム:PSI-Link4000
・最大潜航次元レベル:LV6(集合無意識界面)
<各種装備>
・次元航行装備:
・メイン推進ノズル:2基
・次元量子スタビライザー:4基
・次元量子アンカー:2基
・波動収束フィールドジェネレーター:1基
・3層式PSIバリアジェネレーター:船体複数箇所
・量子化PSI波動観測演算、及び超時空間通信複合ユニット:1基
※通信マストは右舷側が主、左舷側が副 主副の機能差は無し
・次元作用装備:
・PSIブラスター:6門(片舷3門)
・トランサーデコイ発射管:8門(片舷4門)
・思念誘導パルス放射機:1基
・船首PSI波動砲:1門
・その他
・船体防護シールド
・多元量子マーカー
<概要>
PSIクラフト一号船として、国連PSI利用安全保障会議のPSID・PSIシンドローム拡散防止計画に基づき開発される。
PSIクラフト基本設計は、全日本PSI開発推進機構(Japan PSI-development and Initiatives Organization 通称:JPSIO)水織川研究センターの研究員、風間直哉によって、20年前に完成され、同研究所の元センター長であり、現IN-PSID総責任者として日本本部所長を務める藤川弘蔵が引き継ぐ。
その後、初期設計完成から約20年余り、IN-PSID本部にて、PSIクラフト一号船<アマテラス>とその運用システムが完成した。
<特徴>
PSIクラフト一号船であるため、試験機として位置付けられており、インナースペースで想定され得る様々な事態に対応すべく、オーバースペックな装備・システムと高出力を実現するPSIパルス融合反応炉を二基搭載。船内の空きスペースには、PSI精製水増槽が可能な限り設置され、PSI精製水を応用した即席機能(シールドなど)付与なども可能としている。
また、本船の活動データは、今後ロールアウトを待たれる各支部PSIクラフトの開発推進に寄与し、また、インナースペース探索情報は、一部一般開示され、インナースペース知見の拡充にも貢献している。
<その他>
もともと、恒星間航行技術開発分野の一つとして、インナースペースへの次元航行理論も研究されていたが、技術的な困難、課題から恒星間航行への転用は見送られていた。その研究分野にあった風間直哉は、PSIの急激、かつ過剰な利用が齎す現象界(物質世界)への反動を予期し、インナースペースへの直接的アクセス、探索技術へとインナースペース次元航行理論を昇華させ、PSIクラフトの基本設計として完成させた。